「この夏の星を見る」って、そんなに感動できる作品なの?と気になっているあなたへ。
この作品は、コロナ禍に生きる学生たちのリアルな姿を描いた小説で、多くの読者の心を動かしてきました。
さらに、映画化されたことでその感動はより深く、広がりを見せています。
この記事では、小説や映画で特に印象的だったシーン、実際に感動した人のレビュー、大人が共感できる理由までやさしく紹介します。
読むと「見てみようかな」ときっと思えるはずです。
小説「この夏の星を見る」辻村深月が描くコロナ禍を生きた青春の記録
「この夏の星を見る」の原作は、辻村深月さんが書いた小説です。2023年6月30日に発売。
この作品は、コロナ禍を乗り越えた学生たちの青春が詰まったストーリーです。
しかも、辻村深月さんの作品って、中高生たちの繊細でリアルな心情を捉えやすいのが魅力だと思っています。

さも、自分が経験したかのように懐かしい気分になって。映画を観ようと思っている人にも、原作に触れる機会があればぜひ読んで欲しい。
「この夏の星を見る」あらすじ
あなたには、子供の頃に好きだったもの、夢中になったことはありますか?「この夏の星を見る」は、そういう情熱を注げるものへのエネルギーをテーマにした作品です。
2020年、コロナ禍。主人公の周りからの亜紗は、部活動を制限されます。
周りからの「かわいそう」を跳ね返したい、奪われたものを取り戻したいという想いから始まります。
オンラインという新たな手法を使って、自分たちにできることは何か。茨城・東京・長崎の中高生から始まり、その活動は全国へと広まりました。
感想
好きなものへのエネルギーというのは2種類あります。ワクワクする動的な好きと、感情の動きは少ないものの内側からあふれてくる静的な好き。
「この夏の星を見る」は、静的な好きへのエネルギーだと感じました。
2020年当時、コロナ禍で「青春時代を奪われた学生がかわいそう」という風潮がありました。しかし、それは第三者の視点であり、本人たちはそう思っていないかもしれません。
学校のこと・家のこと・自分自身のこと。中高生って、そういうことにいちばん悩む時期じゃないですか。
コロナ禍を経験した中高生たちがどう感じていたのか、大人にこそ読んで欲しい1冊です。
「この夏の星を見る」は感動できる?コロナ禍を描いたリアルなレビュー紹介
小説「この夏の星を見る」は、コロナ禍で部活動が制限された学生たちを描いた作品です。
学校が閉鎖になるなど、当時はニュースでも話題になっていましたよね。
多感な時期にコロナ禍の影響で、大人たち以上に複雑な気持ちを抱えていた学生たち。
緊急事態宣言で生活が制限され、大人でもストレスを抱えて大変でした。
そんな中、コロナ禍ならではの「リモート」で繋がって、毎年開催されるコンテストをやろうとして行動するお話です。
原作を読んだ人のレビューの中には、リアルタイムでコロナ禍の学生を経験した人もいます。
コロナを完全に憎みきれない部分がある。あの一年で人生が一気に変わった、あの一年があったから今の自分があるとさえ思ってしまう。今の中高生にも読んでもらいたいな。
引用元:読書メーター
今でも、当時の辛い気持ちを思い出します。
作品の中で登場人物たちが気持ちを代弁してくれているようで、結果的には読んで良かったと思える作品です。
「この夏の星を見る」で感動したのはどこ?印象に残るシーンを紹介
「この夏の星を見る」で感動するシーンのひとつとして、スターキャッチコンテストが印象的です。
スターキャッチコンテストとは「手作りの望遠鏡を使って星を見つける速度を競う競技」。
引用元:カドブン 辻村深月先生のインタビューより
コロナ前はみんなで集まってできたことも、制限がかかってできなくなりました。
実はこの物語、小説だけでなく、実写映画としても公開されています。
主演の桜田ひよりさんは、ご自身の学生生活でもコロナを経験しています。
小説を読んで感動した人にとっては、その世界が映像になって広がることで、また違った形の感動があるんです。
まとめ
「この夏の星を見る」は、コロナ禍という制限の中でも、自分たちにできることを探し続けた中高生たちの姿を描いた物語です。
辻村深月さんならではの、登場人物の繊細な感情や揺れ動く心の描写がとてもリアル。読んでいるうちにあの頃の空気感がよみがえってきます。
「かわいそう」ではなく「たくましく生きた世代」として描かれているのも印象的で、静かに前を向く彼らの姿に心を打たれました。
リモートという限られた環境の中でも、好きなことを諦めずに繋がろうとする姿には、読む人それぞれの「青春」が重なるはず。
当時の記憶を振り返りたい人にも、映画でその世界を味わいたい人にも、そっと寄り添ってくれるような一冊です。



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